【樹木葬植物】あせびについて

樹木葬につかわれる植物「あせび」
あせびはツツジ科の低木で、アジア東部、北アメリカ、キューバに7種類が分布する常緑低木です。
日本では北海道を除く山地に2種が自生しています。
やや乾燥した環境を好み、樹高は1.5mから4mほどになります。
葉は楕円形で深緑色、表面に艶があり、枝先に生えます。
冬の終わり、まだ寒い頃から白やピンクの壺状の花を房のように多数つけて、春の到来を告げてくれます。
古代から日本人に馴染んだ植物で、万葉仮名では「安志妣」「安之碑」と書かれ、あしびと呼ばれていました。
葉や茎にアセボトキシンという呼吸中枢を麻痺させる有毒成分が含まれているため、馬が食べると毒にあたって、酔ったようにフラフラとした足取りになり、昏睡状態に陥ります。
この為、漢字では「馬酔木」と書かれます。
語源には色々な説があります。
「あしじひ(足廢)」の略語という説は、漢字「馬酔木」からすれば有力です。
煎じて殺虫剤に利用するように、人間にとって虫除けとしての効用があるため、山遊びの時の木の意味で「あすび(遊び)」という語源説も無視できません。
奈良公園ではこの木を鹿が食べないので、純林のようになっています。ウシコロシ、シカクワズ、ウマクワズなどの方言もあります。
煎じ汁が殺虫剤になったので、ウシアライ、ダニノキ、ウジハライなどとも呼ばれています。

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